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Eテレで放映された映画「ひろしま」を観て [日々雑感]

「戦後史の激動」というブログを書かれている"いっぷく"さんの記事で、「ひろしま」という映画が深夜帯にEテレで再放送されることを知り、さっそく録画して映画を観ました。

「ひろしま」は、原爆の恐怖と惨状を伝えようと原爆投下から8年後(昭和28年8月)に、当時の広島の様子を再現した映画であり、実際に被爆された8万8000人の被爆者が演じているので、きわめてドキュメンタリーに近い映画です。

内容は、太平洋戦争終期に日本本土への爆撃が始まり、広島に世界で初めて原子爆弾が落とされ、爆発直後の地獄絵のような悲惨な状況とその後の被爆者たちが苦しんだ白血病死、被爆したための差別、家族を亡くした子供たちが生きるために行った物乞いなどがオムニバス方式で描かれていました。

倒壊した建物に挟まれて救出されず焼死した人、運よく瓦礫から出られたが家族を失った子供の叫び、崩れた学校の瓦礫で体が挟まれ次々に意識を失っていく児童達、火傷の熱さのため川に飛び込む多くの人、はだしのゲンでも表現された黒い降雨、原爆が落とされても隠そうとする軍幹部、70年は不毛といわれた中で発芽した大根の種に喜ぶ人々といったエピソードは、実際に経験した人達でないと表せない事柄でしょう。白黒フィルムの映画ですが、悲惨な被爆の様子と生活がそのまま再現されています。

当時の荒廃した広島の町の様子は、復興した現在の広島市内の街並みからはとても想像ができないと思います。

原爆ドーム.jpg
--広島観光ナビからフリー画像をお借りしました。--
実は、映画が作られた年と同じ昭和28年生まれの自分は、今回のテレビ放映があるまで、この映画の存在すら知りませんでした。
この映画が長い間お蔵入りしていた理由は良くわかりませんが、この映画は爆弾を落とした戦争勝利国への批判ではなく、武器を持たない非戦闘員を巻き込んだ悲惨な戦争を二度と起こさないための反戦映画です。
個人的には、学生に観てもらうため学校教育の一つにしても良いかと思います。
※本記事はniceもコメントも受け付けません。
<追記>
軍事強国化を進めるために日本海に向けて短距離ミサイルを何発も飛ばしている某国や、その国と統一化を望み反日運動している隣国の人にも観てもらいたいものだが・・・・。


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