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松月院(萬吉山宝持寺)と東京大仏(赤塚山乗蓮寺)を訪れる [街歩き]

都市部を中心に新型コロナウィルスの感染拡大により、3密と言われる場所には近づかずに健康維持するため、天気が良い日はクロスバイクによるポタリングを行っています。昨日は、荒川サイクリングロードを下って、東京湾の海風を感じてきましたので、今日は近場でありますが板橋区が"板橋十景"に選定した二箇所のお寺を巡ってきました。最初は、松月院(正式名称は萬吉山宝持寺松月院)です。

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松月院は、古くから当地に存在していた宝持寺を、千葉自胤[ちば よりたね]が曹洞宗の千葉一族の菩提寺として、明応壬申子年(延徳4年1492年)4月に松月院と改めて創建したと伝わっています。千葉自胤とは室町時代中期から戦国時代前期の武将で南総里見八犬伝にも登場する(室町幕府からは千葉氏当主と認められた)武蔵千葉氏第2代当主です。

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松月院は自分の菩提寺と同じ曹洞宗だから「南無釈迦牟尼仏」を3回唱えれば良いののですが、加えて般若心経も唱えてきました。曹洞宗は禅宗のため、お寺の中の庭園の樹木は手入れが整っており非常に落ち着いた感じです。ちょうど大きな牡丹の花が咲いていました。

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また、幕末には砲術家として名高い高島秋帆が1841年に近隣の徳丸ケ原(現在の高島平付近。高島平の名は高島秋帆にちなんでいる)で西洋式の砲術訓練を行った際にここを本陣としたことで有名です。境内には砲身と4発の砲弾を模した記念碑が建っていました。→最初は何の記念碑であるか解りませんでしたが、脇に板橋区教育委員会の説明看板が建っていました。

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続いて向かったのは、松月院から歩いても行ける赤塚山乗蓮寺(じょうれんじ)です。東京大仏が有名な浄土宗の寺院で、ここも板橋十景に選ばれています。

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山門下の脇には閻魔堂があり、ガラス越しに閻魔様を拝観します。

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左には亡者の衣服を剥ぎ取るという老婆の鬼、奪衣婆(だつえば)がおり、前に十王が並んでいます。閻魔様の前には、死んだ人の生涯が映ると言われる鏡があります。

石段を上がった山門の表側には阿吽二体の金剛力士像が、裏には大乗仏教における四天王の多聞天と広目天の像が建立されていました。ただし、鳥よけ・悪戯除けの金網で囲われていたためカメラには納めませんでした。

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お寺の歴史を調べると、応永年間(1394年 – 1427年)に了賢無的が山中村(現在の板橋区仲町)にて人々に教えを伝えるために創建したと伝えられています。その後、江戸時代に板橋区仲宿に移転し当時は徳川吉宗の鷹狩の際の休憩所・お膳所としても使われたとのこと。更に、首都高速道路の建設と国道17号の拡幅により、昭和48年(1973年)に現在の赤塚の地(赤塚城二の丸跡)に移転した。山号も赤塚山と称したとのこと。どおりで、お寺の周辺はコンクリートを多用しており大きな駐車場も整備されてありました。

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本堂左手に手水舎がありました。

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吐水口は縦に伸びた龍の全姿から水が落ちる珍しい凝ったデザインでした。ただし、水が落ちる角度調節のため龍の口にビニール管が付いてたので少し興ざめしました。

本堂のお参りは浄土宗ですから「南無阿弥陀仏」を10回唱えました。加えて般若心経も唱えました。そして右手の東京大仏(阿弥陀如来)に向かいます。

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この大仏は、1977年(昭和52年)、かつて東京を襲った関東大震災や東京大空襲など悲惨な震災や戦災が再び起きないよう願いを込め建立された東京大仏です。
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青銅製、重量32トン、座高8.2メートル、蓮台2.3メートル、基壇地上2メートルの綺麗な大仏です。奈良、鎌倉の大仏に次ぐ日本で3番目の大仏らしいです。
また境内には、世界的にも知られ、国民栄誉賞も受賞した日本の冒険家:植村直己さんの墓(といっても遺体は発見されていないが・・)があります。ちなみに植村さんの記念館も板橋区内にありますので新型コロナが治まったら訪れたいと思います。
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<今日のおまけ>
赤塚区域の仏教寺院をポタリングしたので今日の昼食は、都営三田線志村三丁目駅改札前にある「文殊」という立ち食いソバ屋さんです。ちなみに文殊とは「文殊菩薩」つまり物事をありのまま把握し、審理を見極める認識する力=知恵を司る仏様です。 いや~、今日は一日中、仏教漬けです。
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そこで、店前の日本の技術とお金が入った(入っていく)自動販売機で「天ぷら蕎麦」の食券を購入します。券売機の脇にアルコール消毒スプレーが置いてあるのが新型コロナの今どきです。
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文殊はチェーン店ですが東京立ち食いソバ100店にも選ばれた文殊両国店の兄弟店です。文殊蕎麦は、本枯れ節と鯖節の出し汁に、注文を受けてから茹で始める自家製細麺が特徴なので麺の硬さを残した喉越しが良い蕎麦です。それと、タマネギが入ったかき揚げは、汁に甘味を加えるのでベストマッチです。(もともとかき揚げ蕎麦が好きですが・・・)ツルツルと麺をすすり、ごっくんと、いつものようにそこが見えるまで汁を飲み干して、ご馳走様でした。この店はすっかりリピーターとなっています。
じゃぁ!またね。

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コメント 7

いっぷく

>注文を受けてから茹で始める自家製細麺
立ち食いも質がよくなりましたね。
私も、具材そのままの「てんぷら」よりも、いろいろ入っていてつゆでやわらかくなる「かきあげ」の方がそばのお供としては好きですね。
by いっぷく (2020-04-17 06:04) 

夏炉冬扇

文殊の天ぷらそば。食べると知恵が湧くかも。
by 夏炉冬扇 (2020-04-17 07:58) 

ma2ma2

東京大仏は知っていますが見たことないです。
by ma2ma2 (2020-04-17 15:53) 

横 濱男

ローカルなお寺とか神社は、
人が少ないので散歩には持って来いですね。
by 横 濱男 (2020-04-18 09:06) 

さる1号

立ち食いのかき揚げ蕎麦もいいですねぇ
汁をしっかり含ませたところでガブリとやるのもよし
崩して蕎麦と一緒に啜るのもよし
油のコクがいいですね^^
by さる1号 (2020-04-18 09:07) 

トモミ

これはまた見事な牡丹!そして東京大仏は初めて見ました!!

by トモミ (2020-04-18 13:09) 

我流麺童

>いっぷくさん
その昔に甘海老で一度ジンマシンが出てからは海老系が得意ではありませんので(何故か桜エビはOK)、海老天よりも"かき揚げ"ですね(^^)

>夏炉冬扇さん
立ち食いは基本的に単独行ですが、3人寄れば知恵が付くかも?

>ma2ma2さん
この地域では東京大仏に初詣で訪れる人が多いようです。絵馬には東南アジア系の文字が多かったです。

>横 濱男さん
不要不急の外出禁止が推奨されていますが、観光地でない寺院を散歩で訪れるのは日常生活の一部と勝手に解釈しています。

>さる1号さん
もともと寿司屋と蕎麦屋は屋台から発展したので、ササっと立ち食いするのが良いですね
by 我流麺童 (2020-04-19 13:26)